流行の県内の公共温泉施設には、休日になると客足が増える。
そのうちの一つに行ってきた。
着替えていると、バイトだろうか、若い女の人が着物風の作業着ですたすたと入ってくる。もちろん、男湯。混浴じゃないよ。
目が点になった。更衣室だけではなくて、「クレヨンしんちゃん」で言う所の、ぞうさんやマンモスが多数闊歩している浴場まで、子どもから若い男、老人までいる所に入りこんで作業をしている。
中には見せびらかすようにその横を通る客もいる。一部始終を見ていたやーちんは、ただただぽかーんとしていただけだった。
……待てよ。世の中には「逆も真なり」という言葉がある。
男湯に女の子が来るなら、もしかしたら、女湯には男のバイトが行っているのか? さっすが奈良県、官庁主導で出会い系をやろうとしている(※)だけのことはあるぞ!
※ 少子化対策ということで、独身男女に出会いの場を提供したり、既婚者のなれ初め話などをまとめたのを本にして出版したりしているらしい。私も出会い系の団員に参加しないかと誘われたことがあります。
風呂から出た後、女湯ののれんを見る。
数は少ないが、確かに受け付けの所に男のバイトはいる。中までは確認できない。
楽園はそこに存在しているのだろうか。
なんてうらやま、いや、とんでもない温泉なんだ。
あの、求人広告はいつ出しているのでしょうか?