(ふつーの店でたらふく飲み食いした一行がやってきたのは、やっぱりメイドカフェだった)
酔客たちの標的になったのは、Cafeくらら。
理由:可愛いドジっ娘メイドさんがいたから
小柄ではにかんだ笑顔が印象的なメイドさんが、たどたどしく注文を受けていました。
こちらも既に酔っぱらい。存在しないメニューを注文したり、コーヒーを頼んでは、ミルクポットが空になるまでメイドさんに入れてもらっていたり、さらにはシロップを数杯入れてもらっていました。
私ではないですからね。「お前らさいていやー」と叫ぶ方でしたので。
忘年会でもひとかけらの理性は忘れませんでした。たぶん。
慣れていないのか、オタクの酔いどれが醸し出す雰囲気に圧倒されていたのかは分かりません。注文したメニューを持って来ては、たびたび忘れ物をして「す、すみませんでした〜」とアイドル声優のような声で厨房へと取りに帰っていました。
端で見ていてやーちんさんは思いましたよ。
か、かわいい……。
声が聞きたくてやってしまいました。
そのメイドさんがばたばたと厨房の仕事に勤しむ間に、イベントでトップに立つ人たちの逸話を聞いてきました。私とは桁が違います。
発売日にCDを100枚買った、とか。
ある店でCDを買い。後日、別の日に違う店で同じCDを買う。それを続けるといつの間にか手元に同じCDが数十枚あった人がいる、とか。
イベントではサイリウムを観客に渡す。それもUOを何本も。
UO(うお)って知っていますか? ウルティマオンラインではありません。
「ウルトラオレンジ」と言って、3分間だけ強力な光を放つサイリウムの一種です。そのへんの店に売っている代物ではなくて、秋葉原など、一部の店でしか購入できないようです。それを集めて準備するらしいです。
良かった。俺、本当に一般人だよ。
そんな話を聞いている合間に、件のメイドさんが通りがかる度にメニューを新たに注文します。声が聞きたくて何度も注文をしていたらいつの間にか、二時間が経過。メニューの履歴を書いたメモ用紙は一枚、二枚と増え、山のようにたまり、メイドさんが来ては「ほんと、かわいいよね〜」と、声を掛けていました。まるで女の子のゲストが来た時の「うたわれらじお」の小山力也さん並に「かわいい」を連発する始末。
し、しまった!
「喫茶店の看板娘に恋をした」という使い古された表現がありますが、今のやーちん、まさにその状態じゃないか!
狙ってやっていたら、恐ろしい。
キャバクラに行ったら、真っ先にカモになる客は自分だと言うことに気がつきました。日頃の嫌なことは全て忘却の彼方に去った忘年会でしたが、注文した合計金額だけは見たくありません。
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